きれいな川のはなし

calendar

reload

きれいな川のはなし
清流

 四国旅行で出会ったきれいな川。川の名は知らないし調べてもいないが、道の駅木の香の横を流れる川である。適度な流れと躊躇せず入れる浅さ。しっかり整備した感はあるが色々と程よい川である。目もくれなかったが道の駅には温泉もあるようだ。最近は温泉付きの道の駅がチラホラとあるが、だいたい人でいっぱいなので入ったことは無い。ひょっとすると損しているかも知れない。

こういうのでいいんだよおじさん

 写真の話になるが、わたしはこういう明暗くっきりの風景写真が好きである。たいへん適当に撮るだけでこんなふうに写してくれる富士フイルムのカメラを昔から愛して止まない。しかも安いし。ハイダイナミックレンジというのだろうか、フルオートで撮るときにDR400とかそんな数字が出ている。もう10年近く前のデジカメながら頑張ってくれている。高校時代の携帯のカメラのポンコツぶりからくる反動だろうか。あの携帯でこの写真は絶対に撮ることができないだろう。なんだかんだでレンズとセンサーの大きさだと感じてしまう。素人ながらあながち間違いでは無いだろう。

 ところで川で不思議な体験をしたことがある。私の故郷は田舎の中の田舎で実家の後ろには山がそびえている。写真よりももっと狭いがきれいな川があり、そこではPRこそしないもののとんでもない量のホタルを見ることができた。車に乗るようになった私はバイト帰りに急にホタルが見たくなりこの川へと向かった。

 ライトをけして窓を開けるとたくさんのホタル。こういうのでいいんだよと思いつつアホ面で川を見ていると、不意に女の声で

だれかいますか

 声の印象は覚えていないが、明らかに聞こえてはいけない場所から声がした。川の中から声が聞こえてしまった。

 ゾッとして「そりゃないよ」と思いつつすぐさま帰ることにした。しばらくの間新聞をチェックしたが事故事件はなかったのでやはり心霊的ななにかだったのだろう。もしくは疲れていたか。怖い話はオチ丸投げの謎のまま終わるのが好きだが、自分が経験するとは思っていなかった。そんな人生で一度っきりの恐怖体験を思い出したので今日はもう寝ることとしよう。

この記事をシェアする

コメント

コメントはありません。

down コメントを残す




著者

わごむ

わごむ

働き方改革で暇を持て余すアラサー。知識は広く、そんなに深くはない。高原で草をついばむ牛のようにのびのび生きていたい。